VISION 「バーチャルツーリズム」
産業創造の一助となるために
新型コロナウィルス感染症によるパンデミックの影響により観光産業のあり方が変化しました。
観光客には移動自体のリスクが懸念され、観光客の一極集中によるオーバーツーリズムの課題が懸念されています。
2022年はVR元年と呼ばれバーチャル技術の進化に伴い観光地の魅力をバーチャル空間で伝える新しい潮流が生まれました。
ただし、このような観光コンテンツは各地域が独自・単発にて取り組み・公開されているものがほとんどであり、バーチャル観光から、 リアルな旅行へ誘客するまでのインパクト、バーチャル観光そのものを事業化するようなクオリティまでには至っていない状況です。
本映像祭では、現時点でのこのようなコンテンツを一同に集約し、関わる有識者のセッションやVR関係会社のデモ展示などを通して、 「バーチャルツーリズム」産業創造の一助となるべく、「バーチャルツーリズム部門」として表彰制度を設け、どういったコンテンツ・取り組みが必要なのか、 この新しい産業発展のための議論を行う場として、開催することといたしました。
POINT 日本国際観光映像祭バーチャルツーリズム部門とは
映像は⼈々の感性に直接語りかけ、そして、メディアを通じ多くの⼈々に同時に届きます。だからこそ、地域が疲弊し、しかしながらそこには確かに残る“地域の魅⼒”を活⽤して、観光客を誘致し蘇らせる、リジェネラティブ(再⽣)には、映像の⼒が必要です。
観光映像はこのような⽇本の再⽣のために活⽤すべきツールです。今も全国津々浦々で観光映像が制作され、私たちに地域の魅⼒を伝えてくれます。しかし、この映像の作り⽅、使い⽅にはまだまだ改善の余地があります。
新型コロナウイルスの拡⼤が始まる前、全国で広がる観光の投資の中で、多くの観光映像が制作されましたが、⼀⽅で問題のある映像も多く⽣まれました。それは観光映像が、商業CMとも映画とも違う、⼀つの確⽴すべきジャンルであるにもかかわらず、観光映像を専⾨とする映像作家が少ないからです。
事実、諸外国にはフランスやスペインといった、観光で⽣きることを選んできた国があり、それらの国では観光映像のあり⽅は数⼗年にわたって議論されてきました。⽇本が観光で⽣きていくことを決めた国となった今、観光先進国から観光映像のあり⽅を学び、同時に国内の映像作家を観光業界をあげて育成する必要があります。
世界から注⽬されているアジア唯⼀の国際観光映像祭
2023年に5回⽬となる⽇本国際観光映像祭が滋賀県で開催。⽇本国際観光映像祭は、UNWTO(国連世界観光機関)が認定する国際観光映像祭ネットワークCIFFTに加盟するアジア唯⼀の国際観光映像祭です。CIFFTは11の国際観光映像祭で構成され、よりよい観光映像のあり⽅を議論し、毎年、観光映像の世界ランキングを発表しており、JWTFFは開幕戦となる映像祭のため、その受賞結果は世界から注⽬されています。
JWTFFは2022年に観光映像事業でのXR技術活⽤の⾼まりを受け、バーチャルツーリズム部⾨を設⽴。実行委員長に和歌山大学・副学長(2022年当時)・尾久土 正己教授、理事には三井住友銀行・関西成長戦略室(2022年当時)・林 俊武室長が就任。
バーチャルツーリズム部⾨
JWTFFの独⾃施策として国内のバーチャル観光映像を⼀同に集約し、「バーチャルツーリズム部⾨」として表彰制度を設けました。⼤会では有識者のセッションや機器製造、ソフト開発など各社のデモ展⽰などを通して、国内の「バーチャルツーリズム」産業創造の⼀助となるべく、今、どういったコンテンツ・取り組みが必要なのか、この新しい産業発展のための議論を⾏う場として、2023年5⽉に第1回⼤会を開催。2024年に5⽉には第2回⼤会を神⼾で開催いたします。
VRコンテンツが市⺠権を得た今、技術中⼼のコンテンツから楽しめる「作品」としてのコンテンツへとその評価軸は⼤きく変わろうとしています。
第2回⼤会では観光におけるXR技術の活⽤形態として観光VRコンテンツの「作品」としての在り⽅をおおきなテーマとして開催いたします。
MESSAGE 実行委員長
尾久土 正己(奈良県立大学 学長)
世界の潮流として、観光資産を広く知らしめるために観光映像を活用され、そのコンテンツを表彰するため「観光映像祭」が行われてきました。
そこに、VR技術が体感レベルにまで近づいたことで、新たな手法で、日本の隠れた観光資産をアピールできるチャンスが生まれたと考えています。
まずは、日本の観光地の魅力をオンラインを通して世界へ発信するためにも、VRコンテンツを集めるとともに、 観光映像に新しいVR技術を活用することで観光業界にインパクトを、この日本から与えることを、この映像祭から発信したいと考えています。
EXECUTIVE COMMITTEE 実行委員会
- 委員長
尾久土正己
(奈良県立大学 学長)- 副委員長
小形正嗣
(関西テレビ放送)- 副委員長
小俣裕二
(日本HP)- 理事
林俊武
大橋秀樹
(日本HP ワークステーションビジネス部 部長)